肘頭疲労骨折(ちゅうとうひろうこっせつ)とは?
疲労骨折は一回の外力で損傷する骨折とは異なり、骨に何度も大きな負荷が掛かることによって、骨折のように骨が損傷してしまうものです。
肘頭疲労骨折とは、肘の先端部分である「肘頭」に過度の負荷が掛かってしまい、疲労骨折が起こったものをいいます。
疲労骨折の中でも比較的少ないですが、施術が難しいところですので注意を要します。
肘頭疲労骨折が起こる主な原因
一番多い原因は、野球のピッチャーによるボールの投げ過ぎです。
特に、トップからフォロースルーにかけて痛みが出やすい傾向があります。
次に多いのが、弓道での矢を射る動作の反復によるもので、弓の胴部分を持っている手で起こりやすいでしょう。
また、柔道の背負い投げ動作や体操での倒立動作の反復によっても発生します。
上記の原因に共通する点として、肘が伸びた状態で負荷が掛かっています。
肘が伸びた状態で負荷が掛かると、肘はおのずと外反する(外側にくの字に曲がる)ため内側側副靭帯も同時期に痛めている可能性があるでしょう。
肘頭疲労骨折のよくある症状は?
まず、疲労骨折は必ず骨を押さえた痛み(圧痛)がありますので、肘頭を押さえると痛みが出現するでしょう。
肘を伸ばした状態で負荷が掛かり、肘頭疲労骨折が発生するため、肘を伸ばすと痛いです。
また、ボールを投げたり弓を引いたり、背負い投げをしたりすると当然痛みが出ます。
内側側副靭帯も同時に損傷している場合は、肘の内側を押さえたり肘を曲げたりすると痛い可能性があります。
肘頭疲労骨折の効果的な施術とは?
肘頭疲労骨折は、基本的にスポーツレベルが高いアスリート選手に起こりやすいため、早期復帰を目指すのであれば手術という選択肢もありますが、それなりのリスクが伴います。
一度メスを入れると、手術前の状態には絶対戻ることができませんし、手術をしたことによって他の組織の損傷が出る可能性もありますので、十分に吟味して決断をしましょう。
保存療法で行う場合は、内側側副靭帯が損傷しているかによって施術方針が変わります。
損傷していれば、靭帯の修復が必要なため肘関節を3~4週間固定し、同時に疲労骨折の治癒も促進させます。
靭帯が損傷していない場合は固定せず、原因となっている動作の中止やフォーム修正指導します。
しかしながら、再発しやすいため、再度痛みが出るようであれば固定か手術をすることになるでしょう。
まとめ
肘頭疲労骨折は発生頻度が少なく、見逃されやすいことも多いところです。
そもそも、疲労骨折は痛みが発生した直後レントゲンでは写らないので、早期発見には超音波観察装置(エコー)かMRIでの判断が必要です。
触診もせず、レントゲンしか見ない医療機関では見逃されやすいため、しっかり診察をしてくれるところに行くことが大切です。
痛みで困っている方は、一度近隣の整骨院・接骨院や医療機関に相談してみてください。
当記事が、皆さまのお役に立てれば幸いです。
ヒグチ整骨院・鍼灸院について
当院では、症状となっている原因を的確に特定し、根拠のある施術を心掛けております。
原因がわからなかったり施術範囲外の症状だったりした場合は、精密検査を依頼することもあります。
どこに行っても変わらない・ちゃんとした整骨院で施術されたい・関西圏にお住まいの方は、ぜひ当院にお越しくださいませ。
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